公務員になるためには、公務員試験に合格するための学力を獲得することが必要です。
公務員試験の合格は決して簡単ではありませんが、出題内容や試験ごとの傾向を理解できれば、合格は難しいものではなくなります。
今回は、東大法学部を卒業した講師という立場から、公務員試験の基本的な内容や対策について解説したいと思います。
仮に豊富な知識があり、多くのスキルを持っていても、公務員試験に合格できなければ公務員にはなれません。
そのため公務員として働くことを想定する前に、まずは公務員試験をパスするための努力が必要になるのです。
公務員試験にはさまざまな種類があり、国家公務員や地方公務員といった枠組みのなかで、さらに多くの職種によって区分されています。
各種類によって公務員試験の内容は変化することがあるため、「自分がどんな公務員になりたいのか」「その公務員試験にはどんな内容が出題されるのか」といった点を確かめておく必要があるでしょう。
公務員試験では、あらかじめ出題される内容が公開されています。
そのため、まずは出題内容を正確に把握して、それぞれの科目を学ぶ準備をするのがポイントです。
公務員試験は、「教養科目」と「専門科目」の2分野から出題されます。
それぞれの出題内容をチェックすることも、公務員試験の合格には欠かせないプロセスです。
ここからは、教養科目と専門科目の詳細を紹介します。
教養科目は公務員試験の基本とも言える内容で、大きく「一般知能」と「一般知識」の分野から出題されます。
それぞれの分野に含まれる科目は、以下のようになっています。
<一般知能>
・数的処理:数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈
・文章理解:現代文、英文、古文
<一般知識>
・人文科学:日本史、世界史、地理、文芸、思想、国語
・自然科学:物理、化学、生物、地学、数学
・社会科学:政治、経済、法律、社会、国際
・時事問題:社会保障、環境問題、消費者問題、労働問題など、そのときに重要とされる政策課題が中心
教養科目は、基本的にほぼすべての公務員試験で上記の内容から40題が出題されます。
一方で、例外的に教養科目の出題数を独自に設定している試験もあるため、事前の確認は欠かさないようにしましょう。
出題される教養科目の内訳は、受験する公務員試験によって変わります。
大卒程度の国家公務員試験のように、一般知能27題、一般知識13題の割合でずっと出題されている試験もあれば、各地方自治体の試験のように出題の割合がそれぞれ異なるケースもあるのです。
まずは受験する公務員試験を絞り込み、出題数・内容に特別な傾向がないか確認しましょう。
公務員試験は、教養科目よりも限定的な分野に特化した「専門科目」からも出題されます。
専門科目は以下の3つの種類に分類されていて、それぞれ専門的な内容で構成されているのが特徴です。
行政事務系区分 | 憲法、民法、行政法、ミクロ経済学、マクロ経済学、財政学、経営学、会計学、統計学、政治学、行政学、社会学など |
---|---|
人間科学区分 | 心理学、社会学、社会福祉、教育学、社会調査 |
技術系区分 | 土木、建築、機械、電気などの各専門分野 |
多肢選択型試験では、専門科目を40題解答するのが一般的です。
上記すべての科目が出題されることはなく、受験する区分に合わせて問題が構成されます。
特に行政(事務)系区分の試験では、専門科目の出題数が多い傾向にあるため、事前の十分な対策が必須です。
一方で市役所の試験では、専門科目の出題は少ない傾向にあります。
このように公務員試験ごとに出題数が異なるため、自分の受験する試験が専門科目をどの程度出題するのか把握しておくのが重要です。
公務員試験は受験する種類によって、科目ごとの配点が少しずつ異なっています。
一律で点数が決まっているわけではないため、事前に配点の詳細を把握できれば、それに合わせて勉強時間をコントロール可能です。
情報収集も立派な公務員試験の準備になるため、配点割合についてはなるべく早期に調査をしておきましょう。
公務員試験対策としておすすめできる方法には、いくつかの種類があります。
そのうち、誰でも簡単にできる対策を紹介しますので、ぜひ試験勉強をはじめるときの参考にしてみてください。
公務員試験対策の基本とも言えるのが、試験内容の正確な理解です。
どのような問題が出題されるのか、どういった解答方法が求められるのかを把握することが、合格に向けての第一歩となるでしょう。
試験内容は上記で紹介した形で分類・構成されていますが、受験する試験ごとに出題傾向は変化します。
この点を理解していないと、受験する試験の内容とは関連性の低い分野に力を入れてしまうミスが発生しやすくなります。このような事態を避けるため、必ず試験内容の把握および理解をしておきましょう。
公務員試験対策においては、勉強の優先順位をつけるのも有効な手法です。
上記で紹介した試験範囲を見て分かる通り、公務員試験の出題内容は幅広く構成されています。
そのため、事前に勉強の優先順位をつけておかなければ、重要な科目が中途半端な理解度で止まってしまう恐れもあるでしょう。
苦手な科目には時間をかけ、得意な分野は簡単な復習だけで済ませることを基本に、勉強の優先順位をつけてみてください。
公務員試験対策をするのなら、プロの講師から直接勉強を教わるのが一番の近道です。
プロの講師は、知識量が豊富なだけでなく、どう勉強すればいいのか、どんなミスが起こりやすいのかといった具体性のある情報をたくさん所有しています。
公務員試験の対策に必要とされる情報を的確に提供して、勉強の進行をサポートしてくれるのです。
独学で勉強するだけでは、この貴重な情報を入手できません。
公務員試験の合格を目指すのなら、専門学校に進学してプロの講師とのパイプを作ることが重要だと覚えておいてください。
以上が、公務員試験の基本的内容とおすすめの対策になります。
これから公務員試験に挑む方は、ぜひ参考にしてみてください。
先述した通り、公務員試験の合格を目指すのなら専門の講師による指導を受けることが重要です。
尚学院公務員法律大学校には、私を含めて豊富な実績を持つ講師が多数在籍しているため、適切なサポートのもとで試験勉強に励めます。
在籍している講師の情報は公式ホームページで公開していますので、この機会にぜひこちらもチェックしてみてください。